自律神経失調症と呼ばれる病気がありますが、交感神経と副交感神経の調節が上手におこなわれないタイプの人です。これは不規則な食事や生活習慣、精神的なストレスからくると言われています。
検査は異常がない場合が多いです。とはいえ、検査で何も異常が出ないからといって、正常であるとは言い切れません。自律神経の大元は、脳の視床下部です。ここの機能低下は自律神経失調症を招きます。
ストレス、生活習慣、まじめな性格がこの機能低下を引き起こすとされていますが、これだけではないはずです。よくあるのは、風邪などの感染後の自律神経の異常症状です。
感染はヘルペスがよく知られていますが、それだけでなく、風邪や其の他のウイルス、細菌全てが対象になります。感染症として発症したならば、診断もつきやすいですが、「何となく風邪っぽい。でも検査しても何も異常が出ない。」こういったケースが非常に多いと感じています。
医療的にもお手上げ状態なのです。でも人間の体の中には、菌やウイルスが常に存在しています。そして共存しているのです。何らかのきっかけでこのバランスが崩れると、体調が変化していく事は容易に想像がつきます。
また体調の変化があるときは、口内炎やヘルペス、関節の痛みや、胃腸の不調、やる気が出ないなどの精神的な不調も出てきます。これらは誰でも経験があり、何となく気がついていると思います。そして昔から言うように「風邪は万病のもと」であり、感染は体調変化のきっかけです。感染が要因となり、今まで冷えなかったような人も冷えを感じるようになってしまいます。
感染は、視床下部の体温中枢が上手に働けなくしてしまいます。結果として冷えを感じるようになってしまいます。
また、低血圧の方も抹消に血液が流れなくなってしまいがちですので、冷えやすい方が多いです。ここで、気をつけなければいけないのは、心臓の病気がある場合です。弁膜症や心不全で心臓のポンプ作用が低下してしまうと、当然血液を送る力が低下しますので、末端には血がいきません。これも冷えを引き起こします。心臓が悪い場合は心臓の治療が必要になる場合があります。
それから、当然のことですが、運動不足は冷えの元になることが多いです。
冷え性の治療
冷えの治療は、それぞれの原因で違いますが、大体冷えがよくなったという話はあまり聞きません。よくなったという方の多くは、ご自分でご自分の身体をよく理解して、それなりの生活習慣を心がけたいうことです。
当然、冷える様な食事は避ける、規則正しい生活習慣を送るといった事はどなたにでも当てはまることです。姿勢を正し、脚に対する神経支配をよくして、血液の循環をよくするという事も大事です。
また原因のところで書いた、診断のつかない感染症という事項は、非常に重要な項目のひとつです。何をやっても駄目だったという人は是非、ヘルペスやカンジタ等の感染を考慮してみてはいかがでしょうか!
これは治療家の方々に対しても提言と致します。
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